屋根の塩害対策として考えるべきポイントは3点あります。
1. 塩害に強い屋根材を使う
2. 塩害に強い塗料を屋根に塗る
3. 定期的に屋根を洗浄する
以下で詳しく説明します。
1.塩害に強い屋根材を使う
金属屋根は、潮風に含まれる塩分で腐食します。
このため屋根材にスチールやトタンを使用することはおすすめしません。
スチールやトタンが腐食すると穴があき、水が家の中に入ってしまいます。
また、柱が劣化したり家電がショートしたりするおそれがあります。
どうしても金属屋根を使いたいのなら、以下の素材を推奨します。
l ステンレス
l ガルバリウム鋼板
ステンレス
ステンレスの「ステン」はサビの意味なので、ステンレスは「サビない」という意図があります。
「クロム」という塩分に強い金属の薄い膜が表面をコーティングしているため、
浸食を防ぐことができます。
ガルバリウム鋼板
最近の主流であるガルバリウム鋼板は、鉄板をサビにくい素材(アルミニウムや亜鉛)で
コーティングしているため潮風にも強い素材としておすすめです。
コーティング素材にマグネシウムを追加した「次世代ガルバリウム鋼板」なら、
これまでのガルバリウム鋼板の3倍の浸食耐性があります。
ステンレスやガルバリウム鋼板のように
屋根材を塩分に強い素材にするだけでは塩害を防ぐのに十分とは言えません。
なぜなら、表面のコーティングがはがれてしまうと劣化してしまうからです。
塩害に強い屋根にするには、表面に塗料を塗ってコーティングを強化する必要があります。
2.塩害に強い塗料を屋根に塗る
塩害に強い塗料として「フッ素系塗料」と「無機系塗料」があります。
| フッ素系塗料 | 無機系塗料 |
耐久年数 | 8~15年 | 10〜20年 |
単価 (1平方メートルあたり) | 3,800円 | 4,400円 |
どちらも屋根塗料としては価格が高いのですが、耐久年数が長く丈夫なので塩害対策に有効です。
カビやコケが生えにくいなど、メンテンナンス性にも優れています。
無機系塗料は「シリコン系塗料」や「フッ素系塗料」
といった既存の塗料に無機質素材を混入した商品をさします。
無機質材の混入割合や元となった塗料によって耐用年数は変化します。
3.定期的に屋根を洗浄する
塩害対策として、屋根についた塩分を半年〜1年おきに取り除きましょう。
台風や強風で塩分を含む雨風を大量に浴びたら、塩分を洗い流して屋根を丈夫に保つことが大切です。
掃除の際に高圧洗浄をしてしまうと塗料がはがれてしまう可能性があります。
ホースで水を流しながらブラシでこするとよいでしょう。
屋根は濡れると滑りやすいため、隅々まできれいに掃除するのは意外と難しいです。
安全性を考えると業者に依頼したほうがよいでしょう。
塩害対策についての相談をしてみよう!