ガルバリウム鋼板屋根は暑い?遮熱性、断熱性を徹底解説
![屋根2](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/bf6601fd93d9153629fcfca7d1915d24.jpg)
「家の屋根をガルバリウム鋼板にしたいが、暑いのではないか?」
「ガルバリウム鋼板屋根の家に住んでいるが、屋根のせいで暑い気がする」
今や日本の屋根材シェアNo.1の金属材であるガルバリウム鋼板。
人気がある一方で、暑さに対する不安や悩みを抱えている人も多いようです。
ガルバリウム鋼板屋根の暑さを防ぐポイントを知れば、対策ができます。
この記事で具体的に解説しているので、ご覧ください。
ガルバリウム鋼板屋根は暑いのか
![瓦屋根の工程の仕方 まとめ](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/S__7372844-e1580972417576.jpg)
結論から言うと、ガルバリウム鋼板屋根はけっして暑くないです!
ただし、適切な製品を、きちんと施工した場合は暑くないということです。
ガルバリウム鋼板屋根の構成を理解すると、暑くない理由が分かります。
ガルバリウム鋼板とは
![ガルバリウム鋼板 の色選び](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/S__5529606.jpg)
金属なので、熱を通しやすい性質があります。 お湯を沸かした鍋の外側が熱いのと一緒です。
建材として使う場合は「遮熱性」と「断熱性」を加える必要があります。
遮熱性とは
![太陽光 温度](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/3177566_s.jpg)
遮熱性とは、反射板が光をはね返すように、太陽光による熱をさえぎる性質です。
最近のガルバリウム鋼板屋根は、遮熱塗装を施した製品が増えています。
遮熱塗装を施した鋼板に太陽光を当てる実験では、裏面温度が通常鋼板より約12~15℃低くなっています。
ただし、遮熱性だけでは不十分なため、ガルバリウム鋼板には断熱性の確保も重要です。
断熱性とは
![ガルバリウム鋼板](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/IMG_0089-e1567499526529.jpg)
断熱性とは、内外の熱を伝わりにくくする性質です。
断熱材を使うことで断熱性を確保できます。
断熱材とは、エアコンで調節した室温が外気温に影響されるのを防いだり、夏の暑さや冬の寒さが屋内に入ったりするのを防止する素材です。
ガルバリウム鋼板屋根には、裏側に硬質ウレタンフォームなどの断熱材がセットされている製品があります。
真夏の昼間に断熱材無しの金属屋根と比較して、屋根下地の裏面温度が約25℃低くなるとも言われています。
屋根色による暑さの違い
![屋根 塗装](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/c5d8c17ef171dd7bc468f79989c630e8-24-e1596612432848.jpg)
普通の塗料も遮熱塗料も、白やシルバーなど、明るい色ほど遮熱性が高いです。
一方で、明るい色はまぶしくて近隣の迷惑となったり、汚れやすくなったりするなどのデメリットもあります。
色を選ぶ際には、メーカーのカタログなどで遮熱性の数値を比較しましょう。
ガルバリウム鋼板屋根の暑さ対策
![](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/S__7372835-e1580968207669.jpg)
すでにお住まいのガルバリウム鋼板屋根の家が暑くても、「遮熱」「断熱」リフォームは可能です!
遮熱や断熱リフォームをする手順を詳しく解説していきます。
最初に暑さの原因を調査する
![点検](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/41EB5A8C-1E82-45D6-935D-02E9A2529618-2-e1585551881987.jpg)
暑さの原因は5つ考えられます。
1.屋根とは別の原因で暑い
2.遮熱塗装されていない屋根材だった
3.経年劣化で塗装の遮熱性が下がった
4.濃い色の屋根材を使っている
5.断熱性が足りない
屋根とは別の原因で暑い場合は、窓が大きい、吹き抜けがある、間取りの問題などが考えられます。
専門家でないと原因の判断は難しいので、経験豊富な業者に調査を頼みましょう。
遮熱塗装がされていなかったり、経年劣化で遮熱性が低下したりした場合は遮熱塗装が有効です。
色の濃さが問題の場合は白に近い色を使うと良いでしょう。
断熱性が足りない場合は、断熱材を加える方法があります。
遮熱塗料を使う
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屋根の塗料や経年劣化が原因で暑い場合、遮熱塗料で塗り直すことで2~3℃の室温低下が期待できます。
また、明るい色を選ぶほど、遮熱性が高くなります。
なお、一般的に利用する「シリコン系遮熱塗料」の耐用年数は8~15年です。
遮熱塗装されていた屋根でも、築10年を超えたら、再塗装が必要になります。
定期的に点検を行うことが大切です。
一般的な遮熱塗料のメーカーと塗料を紹介します。
日本ペイント「サーモアイ」
優れた遮熱効果を発揮することで知られ、30度以上の夏場の屋根に塗ると屋根面の温度が10〜20℃ほど下がり、室内に関しても、3〜7℃下がるという実証結果が出ている塗料です。
大手塗料メーカーの人気商品なので、どの遮熱塗料を使っていいか迷っているという人におすすめです。
日進産業「ガイナ」
温度効果の事例では、金属屋根を例に、ガイナを塗布した箇所と塗布しなかった箇所をサーモグラフィーで比較し、22℃の差があったことを報告しています。
標準色が52色とカラーバリエーションが豊富で、遮熱効果が高い明るい色が多いのも魅力です。
エスケー化研「クールタイト」
低汚染機能のおかげで、汚れが付きにくく、見た目も遮熱性能も長持ちする特徴があります。
かびや藻に強いと、川や海など湿度が高い場所でも安心して使えます。
屋根裏断熱・天井断熱をする
![断熱材](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/DSC00632-1024x768-1.jpg)
屋根材を剥がすことなく、比較的手軽なリフォームで断熱するには、2つの方法があります。
「屋根裏断熱」と「天井断熱」です。
屋根裏断熱は、屋根の下地板の裏側に断熱材を施工する方法です。
天井断熱は、天井の裏側(屋根裏側)に断熱材を施工します。
ロフトや収納で天井裏を利用している場合や、屋根の傾斜を見せるデザインには使えません。
いずれの断熱法も、熱せられた空気を屋外に逃がすために通気や換気の確保が不可欠です。
信頼できる専門家に相談しましょう。
通気層を作る
![屋根通気工法](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/82ebfa27ef50ae54bfd6e9d2c4808bd2-e1585271611141.jpg)
通気層を作ることで、屋根表面の熱気がこもるのを防ぐことができます。
また、断熱層内に溜まった水蒸気を放出する役割も果たすので、結露を防ぐことも可能です。
明るい色に塗装する
![【宮崎県宮崎市】清武町にあるガルバリウム鋼板屋根の住宅で黒色に屋根を塗装しました!屋根下塗り_1_確定](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/6cf2b42e5d51a54e43de17a31035e84c-5-e1595816694774.jpg)
黒い色よりも白く明るい色のほうが熱を吸収しづらいことは、一般的によく知られています。
遮熱塗料を使うケースも多いです。
しかし、明るい色の一般塗料のほうが遮熱効果が期待できる場合があります。
屋根をガルバリウム鋼板にしようと考えている人は、白やシルバーなどの明るい色の屋根材を選んだり、塗装したりして工夫しましょう。
ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス方法
![【宮崎県宮崎市】清武町にあるガルバリウム鋼板屋根の住宅で黒色に屋根を塗装しました!屋根上塗り_1_確定](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/e97a4c22ea6c28d21640a02273714895-5-e1595816704736.jpg)
ガルバリウム鋼板自体の耐用年数は20〜40年とされており、メンテナンスフリーといわれることがあります。
しかし、塗膜やシーリング材など、ほかの部分の耐用年数はそれぞれ異なります。
点検やメンテナンスを定期的に行うことで、より長持ちさせられるでしょう。
塗装
![屋根 塗装](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/626495ae6b221a8cf67e9387971f695f.jpeg)
また、サビや変色、チョーキングなどが起こっている場合は、年数にかかわらず塗り替えを行うと安心です。
シーリング補修
![住宅](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/27_10206001177.jpg)
7〜10年ごとに部分補修や打ち替えを行います。
シーリング材が傷ついていたり、痩せ細ったりすると、雨漏りや躯体を傷つける原因になります。
定期的に目視での点検を行い、補修や打ち替えなどのメンテナンスを行いましょう。
カバー工法や葺き替え
![ガルバリウム鋼板 施工](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/IMG_0064-1024x643-1.jpg)
目安としては約30年経った頃になりますが、不具合を見つけたらすぐに業者に相談し、適切なタイミングで工事する必要があります。
既存のガルバリウム鋼板の劣化症状は軽いけれど、塗装で補修ができない場合は、その上から新しい素材を被せる「カバー工法」がおすすめです。
もし下地材まで傷んでおり、雨漏りを起こしているケースでは、下地剤を取り払って行う「葺き替え工事」を行う必要があります。
ガルバリウム鋼板の屋根は業者選びが肝心
![](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/f9103f29320e891432abe249c6f7f0aa-e1569748984556.jpg)
どのような業者を選ぶといいのでしょうか?
失敗しない業者の選び方を解説します。
1.相見積もりを取る
![見積書](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/1034240_s.jpg)
相見積もりは、複数の業者に同じ工事内容の見積もりを依頼することを指します。
目的は、価格や工事内容、見積書の書き方などを見比べることです。
比べることで、同じ工事内容でより安く施工してくれる業者が選べます。
また、見積書の書き方もチェックしましょう。
金額は適正か、内訳は端折られて書いていないかなどがポイントになります。
もし書き方が雑だったり、金額や部材の名前、どのくらいの量を使うのかなどを詳しく書いていなかったりする場合は、その業者への依頼はやめるのが賢明です。
2.ガルバリウム鋼板の施工経験があるか
![業者](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/0d8f7f9a4511f910c4070127f77aa63f_s-2.jpg)
ガルバリウム鋼板の中には、メーカーによる研修を受けないと取り扱いできない種類もあるからです。
また、ガルバリウム鋼板は、異なる金属と接触することで「電食(異種金属接触腐食)」という現象を起こします。
腐食現象の一種で、電位差が大きい金属同士の間で起こりやすいです。
電食を起こすことでガルバリウム鋼板に穴が空いてしまう恐れもあるため、それを踏まえた施工ができる業者に依頼しましょう。
3.自社施工か
![屋根塗装](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/ae685d12f9b91122e043279055f1b78e.jpg)
職人や工事をほかの業者に外注するケースもありますが、その場合は中間マージンが発生することがほとんどです。
中間マージンが発生すると適正価格で工事を行えないため、できるだけ費用を抑えたい人は自社施工の業者を選んでみましょう。
自社で施工してくれるかどうか、自社職人の有無などは、業者のホームページで確認できる場合が多いのでチェックしてみてください。
4.アフターフォローをしてくれるか
![業者 訪問](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/ee993e66d897d8bce9b35e96f3b64a5f-1-e1569767212760.jpg)
自分たちが施工した箇所に不具合がないか調べてくれる業者は、責任感が強く誠実であるといえるでしょう。
アフターフォローの有無は、ホームページや、営業の担当者に直接確認すると知ることができます。
5.塗料の使用量を工事の進み具合などを報告してくれる
![信頼](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/8d6cfb5f67cfe49ec47993740f4be8a3-e1573535611432.jpg)
依頼者は、毎日工事現場に行くわけではないので、現場の様子を知る術がありません。
その場合、業者側から報告があると、工事の進み具合が知れるため安心できるのではないでしょうか?
遮熱塗料は、正しい量を使うことでその効果を発揮するため、使用するときには量を量らなければなりません。
そうしたことも含めて、日々の進捗を記録し報告してもらえると、丁寧に仕事をしてもらえていると安心できる人も多いはずです。
塗料の量や工事の進み具合は、口頭や記録表などによる報告以外にも、写真で記録を残してもらう方法も簡単でわかりやすくおすすめです。
注意が必要な業者の特徴
![業者 ダメ](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/b9fd8cacd14de48f210e6bcf685bfeba_s.jpg)
訪問販売
![業者 訪問](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/S__270073862-e1611823597983-1.jpg)
「屋根がひどいことになっているので、今すぐ工事したほうがいいですよ」「無料で点検します」など、急かしたり、甘い言葉を使ったりして営業する業者は、何か裏があると思ってもらっていいでしょう。
屋根のリフォームや塗装工事などの訪問販売に関するトラブルは多く、国民生活センターにも多数報告されています。
ガルバリウム鋼板はメンテナンスフリーだと言う
![](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/66b3ef90b9e0f3d52b7fe88b4016adf3-1-e1573707255339.jpg)
ガルバリウム鋼板の耐用年数は、ほかの屋根材に比べると長いのが魅力です。
しかし、メンテナンス不要というわけではありません。
美しさや機能性を長く保たせたい場合は、先ほど紹介した塗装を行ったり、定期的に水をかけてきれいにしたりする必要があります。
メンテナンスフリーだから手間もお金もかからないという言葉を参考にして施工を決めると、後々痛い目に遭うかもしれません。
まとめ:ガルバリウム鋼板の屋根は暑さ対策を徹底して快適な住宅にしよう
![スーパーガルテクトのメリットとデメリット](https://machiyane-miyazaki.com/wp-content/uploads/sites/19/S__7372806-e1580958373240.jpg)
ガルバリウム鋼板屋根は、遮熱と断熱の対策がされていれば暑くはありません。
自宅が暑い場合は、遮熱と断熱が不十分な可能性があります。
遮熱塗装や屋根裏断熱、天井断熱を施すことで、快適な住宅にできます。
性能の高い屋根材や遮熱塗料も、正しく施工されないと効果を発揮できません。
また、年月による劣化を見逃さないことも大事です。
暑さが気になるのなら、実績豊富な業者による点検と対策をおすすめします。
ガルバリウム鋼板のメンテナンス方法を知りたいなら「ガルバリウム鋼板はメンテナンスフリー?必要なメンテナンスと注意点を解説」もチェックしてみましょう。