屋根材の「コロニアルグラッサ」とは?性能やデメリット、費用を紹介!
「コロニアルグラッサってなんだろう?」
「屋根材のコロニアルグラッサのメリットとデメリットを知りたい」
屋根のリフォームを検討する時に、まず屋根材を選択する必要があります。
屋根材にはさまざまな種類があり、一長一短です。
聞き慣れない商品や専門用語が多く、選ぶのが難しいと感じることもあるでしょう。
この記事では、人気の屋根材「コロニアルグラッサ」のメリットやデメリット、費用をわかりやすくまとめました!
読むことでコロニアルグラッサが自宅の屋根材に適しているかが判別できるようになります。
屋根材のコロニアルグラッサとは?特徴や耐久性
コロニアルグラッサとはケイミュー株式会社が製造している屋根材です。
セメントに繊維素材を混ぜて薄い板状にした「スレート屋根」に該当します。
「グラッサコート」という色あせを防ぐ加工をした種類があります。
30年間も綺麗な状態を保つ耐久性
グラッサコートは無機3層構造です。
最も外側にある「トップコート」は、一般的な有機系の塗膜と違い紫外線で破壊されません。
トップコートと下地の中間にある「無機彩石層」は、細かい石を加工したものです。
ガラスの耐久性を生かし、美しい色合いと光沢が維持できます。
下地は無機化粧層です。
セメント内に無機顔料を留める能力があるため、美しい色合いを維持できます。
グラッサコートは紫外線照射と散水を組み合わせた「超促進耐候性試験」を実施して耐久性が確認されています。
30年ほど経っても色変化がほとんど目立たない高耐久素材と言えるでしょう。
様々なテイストとカラーが選択可能
コロニアルグラッサは多くのデザインを選択可能です。
1.ナチュラルなテイストの木目調
2.レンガのようなテイストのフリーラッジ
3.シャープな印象のメタル調
さらに、カラーの種類も豊富に揃っています。
複数のカラーを使って変化のあるデザインを実現した「シャッフルカラー」も可能です。
グラッサコートを施した屋根材は他に3種類
プレミアムグラッサは、石目調のリアルな素材感が特徴です。ブラックやブラウンなどの濃い色が多いですが、グラッサコートが施されているので色落ちの心配がありません。
グランデグラッサは、木目調で焼き物のようなグラデーションの美しさが魅力のシリーズです。他のシリーズとは異なる、ギザギザとした形も特徴的です。
遮熱グラッサはその名の通り、遮熱仕様のグラッサコートが施された屋根材です。
赤外線に強い顔料を混ぜることで、屋根材に熱が溜まりにくく、家の中へ熱が伝わりにくくする働きがあります。白や赤など定番の色から珍しいシルバーなど、全9色あるので、屋根の色にこだわりたい人も満足できるシリーズです。
屋根材「コロニアルグラッサ」のメリットとデメリット
以下ではコロニアルグラッサのメリットとデメリットをわかりやすくまとめました。
解説を参考にして、あなたの家に適した屋根材かどうかをチェックしてみましょう。
コロニアルグラッサのメリット
コロニアルグラッサには以下の4つのメリットがあります。
1.メンテナンスの手間が少ない
2.手頃な価格で施工が可能
3.軽量なため地震に強い
4.雨や火災など他の災害にも強い
詳しく見ていきましょう。
メンテナンスの手間が少ない
多くのスレート屋根は10年周期でメンテナンスが必要です。
しかし、コロニアルグラッサの耐用年数は30年あり、10年ごとのメンテナンスの手間も少ないです。
手頃な価格で施工が可能
スレート屋根は一般的な屋根材なので、取り扱い可能な施工業者が多いです。
このため、他の屋根材に比べて施工料が安くなります。
軽量なため地震に強い
非常に軽量なため、地震に強く、日本に適した屋根材です。
雨や火災など他の災害にも強い
先ほどもご説明した「超促進耐候性試験」によって、30年程度なら色の変化が起こらないことを立証しました。
たかが色あせと思われるかもしれませんが、屋根材や塗膜が劣化している証拠です。
雨漏りやクラックなど、より重たい劣化症状が起きる可能性もあるため、屋根材の表面が色あせにくいのは安心材料のひとつと言えるでしょう。
また、屋根材を作るときに必要最低限の水しか与えない製法をとっています。
そのため、高密度で強固な構造を実現し、耐久性能、耐荷重性能、耐衝撃性能などにも優れた屋根材だと言われています。
コロニアルグラッサのデメリット
優れた性能のあるコロニアルグラッサにもデメリットはあります。
メリットだけではなくデメリットを理解した上で検討しましょう。
コロニアルグラッサのデメリットは2つあります。
苔やカビが生えやすい
ゴツゴツとした見た目が特徴のコロニアルグラッサは、日光の当たらない屋根は水分が残りやすく、苔やカビが生えやすいです。
屋根裏に熱がこもってしまう
軽量で厚さの薄い構造であるコロニアルグラッサは断熱性能が期待できません。
そのために季節によっては屋根裏に冷気や熱がこもってしまうこともあります。
コロニアルグラッサのメンテナンス時期や方法
コロニアルグラッサの場合は、他の屋根材よりも耐用年数が長いですが、メンテナンスがいらないというわけではありません。
コロニアルグラッサは、いつ、どんなメンテナンスが必要になるのでしょうか?
メンテナンス時期
コロニアルグラッサの場合、定期点検や部分補修は約10年ごと、塗り替えは約30年ごとの期間が推奨されいます。
劣化症状
コロニアルグラッサは、グラッサコートのおかげで、劣化症状が出にくいとされています。
しかし、表面に凹凸があるデザインなのは変わりないので、苔やカビが生えやすく、水はけや雨漏りを引き起こす原因になると考えられます。
また、強風や台風などによって飛来した物が屋根材に当たると、ひび割れや欠けといった破損を起こす恐れがあります。
防ぐのはなかなか難しいですが、定期的に目視の点検をしたり、業者に依頼して点検したりしてもらうと安心です。
メンテナンス方法
部分補修には、材料の交換や増し打ちで補修します。
役物がなくなったりズレたりしていると、雨漏りや飛散の原因になりますので注意してください。
色あせや変色は、耐用年数の期間であれば基本性能に影響しないと考えられています。
しかし、見た目が気になるようであれば再塗装するのもいいでしょう。
部分補修、塗装の他には、既存の屋根の上に新しい屋根材をかぶせるカバー工法と、既存の屋根材を撤去し、すべて新しくする葺き替え工法があります。
塗装では補修しきれない場合に最適な方法です。
コロニアルグラッサをメンテナンスするうえでの注意点
「ちょっとだけだから」「費用を浮かしたいから」という理由で、自ら屋根に登って点検、メンテナンスをしようとする人がいますが、できる限り業者に依頼するのがおすすめです。
転落事故だけではなく、屋根材を割ってしまう恐れもあり、新たなトラブルを起こす原因になりかねません。
実際にコロニアルグラッサを施工する費用
気になるコロニアルグラッサの施工費用は、100平方メートルで150万円〜250万円ほどです。
しかし、屋根の形状や既存の屋根の状態で費用は大きく変わるでしょう。
まとめ:コロニアルグラッサはコスパに優れたスレート屋根材
現在多くの住宅で使用されているスレート屋根の中でも、非常に耐久性に優れているコロニアルグラッサ。
初期費用も安価で済み、メンテナンス費用も長期間不要というメリットが人気の秘密です。
デメリットである断熱性の弱さは内断熱などの方法で対処が可能でしょう。
デザインの豊富さも大きな特徴なので、一度検討してみてください。
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