宮崎の屋根やさんコラム│屋根の傾きの違いにはどんな影響が?
街の屋根やさん宮崎店です。
宮崎から、屋根に関するちょっとした豆知識やお役立ち情報をお伝えしていきます(^^)
街を歩くと様々な家が目に入りますが、それらの家にはいろいろな形やデザインがあります。
屋根にも色や形、素材と、様々な違いがあり、それだけで家の印象が変わってくると思います。
その中でも「屋根の傾斜」が変わると、何が変わってくるのかを今回見ていきたいと思います。
見た目以外にどのような違いがあるのでしょうか?
屋根の傾きや、その角度のことを「勾配」と言います。
「勾配」は、屋根材の違いやデザインによってその角度は変わってきます。
屋根勾配の違いにより、雨を落下させやすくすることや、屋根に積もった雪が急に落下しないよう工夫したり、色々な特徴とそのメリット・デメリットとのバランスで角度を決めていきます。
勺配数と言われる、屋根の傾斜の度合いの表記方法には、次の3つがあります。
1.尺貫法勾配(寸法勾配)
→水平距離10寸(303.03mm)に対して、高さが何寸あるかで表します。
(3寸、4寸・・・)
2.分数勾配
→水平距離と高さの比率を分数で表しています。
(3/10、4/10・・・)
3.角度勾配
→屋根の勾配の角度、そのものを表記して表します。
(16.7°、21.8°・・・)
一般的には、3の角度で表した方が想像をしやすいのでしょうが、建築業界では「寸尺」での表記が一般的であるため、1や2での表記が主に使われています。
この、屋根の角度の大きさにより、勾配には3種類の分類があります。
勾配の分類ごとに特徴・メリット・デメリットをまとめていきます。
6寸勾配⦅約182.0mm・約31゜⦆以上の勾配を急勾配と言います。
角度があるので雨水が屋根に溜まりにくく、雨漏りしにくいと言われています。
ただし、屋根面積が大きくなるので、コスト面では不利とも言えます。
3寸~5寸勾配⦅約91.0~152.0mm⦆⦅約16.7゜~26.6゜⦆の勾配を並勾配と言います。
極めて一般的な屋根勾配で、日本で最も普及していると思われます。
水はけ・デザイン性・コスト面など、色々な利点があるスタンダードな勾配とも言えます。
3寸勾配⦅約91.0mm・約16.7゜⦆以下の勾配を緩勾配と言います。
雨水が屋根の上に留まっている時間がやや長くなりそうと心配されることもありますが、落雪防止などの観点から、雪国などでは多く採用され、屋根の軒先に近い部分にアングルをつけるなども行われます。
実は、屋根材によっては、勾配の制限があります。
使いたい屋根材と、屋根のデザインを考える際、ご注意ください。
★金属屋根
金属屋根の場合は、1寸勾配以上あれば設置可能です。
※平葺き・横吹きの場合は3寸勾配以上必要です。
★スレート屋根
スレート屋根の場合は、3寸勾配以上必要です。
★瓦屋根
瓦屋根の場合は4寸勾配以上が必要です。
屋根材によって勾配が変わってくるのは、その素材や施工方法による違いが大きく影響しております。
それぞれの規定の勾配以上の角度にすることで、屋根の上の水の流れを円滑にすることができ、雨漏りなどのトラブルを防ぐことが出来ます。
屋根の勾配は、家の見た目にしか影響がないものだと思っていた方も多いのではないでしょうか?
屋根の勾配が変わることで、それぞれにメリットやデメリットがあり、おすまいになられる方のお好みや、おすまいになる場所によってどれを選ぶのか決めていくのがよさそうですね。
そして、その勾配の違いで、選ぶ屋根材にも多少の制限があるのには驚きです。
屋根の作りによってお手入れの方法も気を付けるべきことが変わってきます。
住んでいる家の屋根の作りで気にした方が良いことなど、お悩みがあれば、お気軽に街の屋根やさん宮崎店までお問い合わせください。
今回屋根の勾配を見ていく中で、陸屋根と呼ばれる、傾斜がないものもあるな?とお気づきの方もいらっしゃいますか?
傾斜がない屋根・・・その場合の水の流れもちょっと気になってきませんか?
次回のコラムでは、主に陸屋根に見られるとある「防水」のために設置される部位について見てきたいと思います。
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