屋根リフォームの種類と、最適な工法の選び方をチェックしよう!
屋根は家を雨風から守るために、とても重要な役割を果たします。
時間の経過とともに劣化が進んでしまい、定期的なリフォームが必要となるでしょう。
しかし、屋根リフォームといっても何をしていいのか分かりませんよね。
この記事では疑問を解決するために、次の2点について解説します。
l 屋根リフォームの種類
l 屋根リフォーム方法の選び方
リフォームを考えている人に、知っておいてもらいたい基本的な内容になっています。
分かりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
屋根リフォームの種類は大きく分けて3つ
屋根リフォームは大きく分けて、下記の3つの種類があります。
l 屋根の塗装
l カバー工法
l 葺き替え工法
それぞれの種類について、概要やメリット・デメリットを見ていきましょう。
屋根の塗装
屋根の塗装は最も手軽な屋根リフォームです。
既存の屋根を洗浄し、下地の補修をしたあとに塗装を行います。
塗装をすることで屋根を紫外線から守り、屋根の寿命を伸ばすという効果が得られます。
塗料にはシリコン塗料やフッ素塗料が使われ、
耐久性の低いアクリル系塗料や高価なウレタン塗料は滅多に使いません。
屋根塗装のメリット
屋根塗装には以下のメリットがあります。
l リフォーム費用が安い
l 屋根の寿命を延ばせる
l 遮熱や断熱塗料を使えば室内が快適になる
屋根塗装の費用相場は40万〜70万円と、他のリフォーム方法よりも安いというのが大きなメリットです。
屋根塗装のデメリット
屋根塗装のデメリットには以下があります。
l 定期的なメンテナンスが必要
l 屋根材の劣化が進んでいる場合には適さない
l 業者の技術力が低いと雨漏りが発生する
屋根塗装の寿命は10〜15年しかありませんので、定期的に塗り替えが必要です。
カバー工法
カバー工法は既存の屋根材の上に、新しい屋根を張る工法です。
古い屋根の撤去や下地調整を行わないため、葺き替え工法よりも安価にリフォームできます。
すでにカバー工法でリフォームされている屋根だと追加で重ね葺きをすることはできません。
また、既存の屋根が瓦屋根の場合には施工できません。
カバー工法のメリット
カバー工法のメリットは以下となります。
l 廃材が出ない
l リフォーム中でも普通に生活できる
l 断熱性が上がる
カバー工法は既存の屋根を残すため、手軽に快適な生活を手に入れることができます。
カバー工法のデメリット
カバー工法のデメリットは以下となります。
l 下地の状態が悪いと施工できない
l 屋根が重くなり建物の耐震性が低下する
カバー工法ができるのは、基礎となる既存の下地に問題がない場合のみで、
何十年もメンテナンスしていないような屋根には施工できないことがあります。
葺き替え工法
葺き替え工法は既存の屋根を撤去して、新しい屋根を設置するリフォームです。
屋根を解体・撤去し、下地を整える作業を行ったうえで、屋根の設置を行います。
このため、屋根全体が新築と同じ状態に戻ります。
既存の屋根と違う屋根材に変えることもでき、建物の雰囲気を大きく変えることもできるリフォーム方法です。
葺き替え工法のメリット
葺き替えには以下のメリットがあります。
l 軽量な屋根材に替えれば建物の耐震性が上がる
l 次のリフォームまでの期間が長くなる
l 雨漏りを解消できる
葺き替え工法は屋根を作り直すことになるため、屋根の寿命が延びるというメリットがあります。
葺き替え工法のデメリット
葺き替えには以下のデメリットがあります。
l 廃材の処分費用がかかる
l 工事期間が長くなる
屋根の撤去から行うためリフォーム工事が大掛かりになり、他のリフォーム方法よりも
高額な費用が発生します。
屋根リフォームの方法の選びかた
屋根リフォームの方法を決められない人のために、各リフォームが適した屋根の条件を説明します。
屋根塗装が適している条件
屋根は、野路板やルーフィング(防水シート)、屋根材といった
3層構造になっています。
このうち屋根材の表面だけが劣化していた場合には、屋根塗装で対応可能です。
表面の劣化の症状としては、下記が挙げられます。
l 塗装はがれ
l 色あせ(変色)
l チョーキング
上記の症状であれば、屋根塗装でリフォームしましょう。
カバー工法が適している条件
屋根材が劣化していても、
ルーフィングや野路板などの屋根内部まで劣化が進んでいない場合にはカバー工法で
リフォームができます。
屋根材の劣化症状としては、下記が挙げられます。
l ひび割れ
l 欠け
l 反り
ひび割れや欠けの場合には、簡単な補修で直せることもあります。
ただし、屋根全体の劣化が進んでいる場合には、
直しても他の部分がまた壊れる可能性があるため葺き替えによるリフォームが必要です。
反ってしまった屋根材は、元に戻ることがありませんので、
この場合も葺き替えでのリフォームが適しています。
葺き替え工法が適している条件
野路板やルーフィングなど内部まで劣化しているというのは、屋根全体が弱っている状態です。
屋根の内部もメンテナンスが必要になる場合はすべてを交換する葺き替え工法が適しています。
屋根の内部ですので、目視で確認することができません。
屋根の内部が劣化しているかどうかは、雨漏りの有無や、業者による調査で確認してください。
雨漏りが発生している場合には、野路板の劣化が進んでいる可能性が考えられます。
また、日本瓦の屋根はカバー工法には適していないため、瓦にひび割れや欠けが目立ったら、
葺き替え工法でリフォームしてください。
まとめ:屋根リフォームの種類は劣化状況によって決めよう
屋根は家を守るために、雨風や紫外線にさらされています。
このため、時間の経過とともに必ず劣化してしまい、リフォームを行わなくてはいけません。
どの屋根リフォーム方法を選ぶかは、屋根の劣化状況によって決めてください。
自分で判断するのが難しい場合には、専門業者に確認してもらうことをおすすめします。
詳しい屋根リフォームの費用を知りたい場合は
「屋根リフォームの費用を工程・材料ごとにチェック!安くする方法も注目」
も読んでみると参考になるでしょう。