「自宅を和風の屋根にしたい」
「和風の屋根にする費用相場を知りたい」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。
この記事では、和風の屋根に使う素材の種類や、費用相場などを紹介します。
和風屋根の知識を深めることで、理想のデザインを実現できるようになるでしょう。
和風の屋根には主に3種類が存在します。
具体的に紹介していきましょう。
和風屋根で真っ先に思い浮かぶのが瓦です。
京都の瓦屋根が続く街並みはなんとも言えない情緒と風情があります。
瓦は重厚感や高級感があり、耐用年数も長く、防音や断熱性にも優れ、現在でも多くの新築の屋根材に選ばれています。
気になる耐震面についてはどうでしょうか?
実は、現在の建築基準法上では瓦は重すぎるため、地震の際には建物のバランスを崩しやすいと考えられています。
また、防火性では瓦の隙間に火の粉が入り込むなど、問題が多いでしょう。
その他にも台風や強風の際には瓦の飛散やずれを引き起こし、雨漏りの原因になることもあります。
神社仏閣の銅板葺きなど、和風の金属葺きの屋根にも様々なものがあります。
以下では一般的なガルバリウム鋼板や、錆びに強いステンレス鋼板を解説します。
金属屋根はモダンなイメージでおしゃれな見た目が多数あります。
なかには瓦に似たデザインもあるでしょう。
最近では多くの住宅で金属屋根が選ばれています。
しかし高齢の方の中には戦後のトタンのイメージからか、あまり好ましく思わない方もいるでしょう。
金属屋根は軽く、耐震性に優れています。金属なので防火性にも強く、ガルバリウム鋼板は外壁でも多く使用されています。
さらには表面の凹凸が少なく軽くて丈夫なため、防風にも強いとされています。
欠点としては、金属であるため雨の音が響きやすいことです。
このほか、熱を吸収しやすいデメリットも有るため、十分な防音や断熱が必要です。
和風屋根でもうひとつ思い浮かぶのが茅葺きです。
現代ではほとんど見かけませんが、人里を離れた田舎に残っていたり、重要文化財として大切に保存されていたりする場合があります。
世界遺産の「白川郷」の合掌造りも、茅葺き屋根で作られています。
素朴で温かみがあり、むかし話や時代劇の影響から憧れる方も多いのでしょう。
しかし、茅葺き屋根は現在の建築基準法とはまったく考え方の異なった「伝統工法」で作られています。
現代で茅葺き屋根の個人住宅を建てるのは相当難しいでしょう。
燃えやすい茅葺屋根は防火に関する条例をクリアできず、都市部や市街地ではまず建てることができません。
屋根の形状や建物の規模などで条件が変わってきますが、以下では平均的な住宅のサイズである「約30坪」で「シンプルな屋根(切り妻屋根)」と仮定してお伝えします。
瓦の初期費用は100〜150万円が目安です。
一見すると高額ですが、瓦は他の屋根材に比べて長持ちするため、メンテナンスを含めた長期的な計算だと割安になる、という考え方もあります。
金属屋根は、ガルバリウム鋼板では60〜90万円、ステンレス鋼板では100〜140万円が目安です。
同じ金属屋根でも耐用年数に違いがあり、20〜30年後にはメンテナンスが必要になるため、その建物のプランに合った選択が必要です。
耐用年数は、ガルバリウム鋼板で約30年、ステンレスで約50年です。
茅葺き屋根は、素材の価格計算が難しいため、人件費で考えてみましょう。
まず職人さんの日当を仮に2万円とし、4人がかりで工事をしたとします。
工期は2週間(職人さんは日曜日が休みなので計12日)と仮定します。
そうすると茅葺き屋根は人件費のみで96万円(材料費別・大工工事別)となります。
材料費がさらにかかることを考えると、瓦や金属屋根よりは高額になる可能性が高いでしょう。
平均的な住宅のサイズである「約30坪」「シンプルな屋根(切り妻屋根)」と仮定してお伝えします。
屋根の工事に関しては新築とリフォームでは大きく条件が異なるため、利用者が多いであろう「リフォーム(葺き替え工事)」の工期をピックアップしました。
瓦の場合は、葺き替えで10〜21日が目安になります。
重量のある瓦を1枚1枚取り外し、屋根の下地を張替え、また1枚1枚並べていく重労働のため、やや長い工期が必要になります。
金属屋根の葺き替えには様々な工法があるため、一度専門家に現場調査をしてもらった方がいいでしょう。
金属屋根の目安としては7〜14日となります。
職人の腕も関係してきますが、他の工法よりも短期間での工事となります。
茅葺きの場合は、職人を探すところから始まり、材料を確保し、それから工事に入ります。
茅葺き屋根なら工期はおよそ14日〜2ヶ月ほど必要になります。
茅葺きの葺き替えは大掛かりになるため、世界遺産である「白川郷」では集落の家の葺き替え作業をする際は地域の住人が総出で行うといった伝統があります。
総合的に考えると「和風な屋根」にしたいなら「金属屋根」をおすすめします。
最も和風に近い茅葺き屋根は、現在では現実的ではないためです。
もちろん建築地の気候や条件にもよりますので、まずは専門家に相談することをおすすめします。
「寺の屋根の特徴や形状、疑問点などを一挙解説!」では寺の屋根デザインにも解説していますのでぜひチェックしてみてください。
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