屋根は、雨や風、夏の日差しから家を守ってくれる大切な部分です。
自宅屋根の塗装リフォームの時期が近づいてきたら、遮熱塗料を検討してみましょう。
「屋根に遮熱塗料を使うと、どのようなメリット・デメリットがある?」
「屋根に使う遮熱塗料の種類や選び方は?」
この記事では上記の疑問に対して解説していきます。
遮熱塗料は、太陽の光エネルギーを反射する成分を含む塗料です。
夏は、太陽が1日で最も高い位置にくるときに屋根からの熱エネルギー吸収量が多くなります。
そのため、屋根に遮熱塗料を塗ると、夏場に太陽光による熱が建物に入るのを抑制できます。
では、遮熱塗料はどのような屋根に塗っても、遮熱効果を発揮するのでしょうか?
遮熱塗料は、金属屋根や化粧スレート屋根に適しています。
瓦のうち、セメント瓦とコンクリート瓦は塗装を必要とするので、遮熱塗料を塗装しても良いでしょう。
ただし、瓦はもともと断熱性が高い素材です。
遮熱塗料の室温抑制効果が、金属やスレート屋根より低いおそれがあります。
瓦自体の熱損傷を抑える効果は期待できるでしょう。
遮熱は、太陽の光エネルギ―を表面で跳ね返し、熱エネルギーの侵入を抑えます。
一方で、断熱は、素材内に熱をとどめ、素材の外側の温度を反対側に伝わりにくくする性質があります。
空気層や、空気を多く含むウレタンフォームなどが、断熱性の高い素材です。
銀色の保冷バッグは、表面の銀色の素材で遮熱し、内側の厚い素材で断熱をしています。
遮熱と断熱を組み合わせることで、保冷バッグの中は、炎天下でも冷たい温度を長く保てるのです。
住宅でも、遮熱と断熱を上手に組み合わせることで、室内環境が快適になるでしょう。
遮熱塗料には以下の3つのメリットがあります。
詳しく見ていきましょう。
屋根に遮熱塗料を塗ると、一般塗料と比べ、屋根面の温度が7~9℃、室温が1~2℃低くなります。
また、建物から放出される熱エネルギーが約40%減り、地球温暖化やヒートアイランド対策にもなるでしょう。
上記は、環境庁の環境技術実証事業(ETV事業)で、第三者機関によって実証された実験結果です。
メーカーのカタログよりも厳しい数字で、信頼性の高いデータと言えるでしょう。
わずか1℃でも室温が下がると、夏場のエアコンの負荷が減り、電気代も節約できます。
ただし、室温は住宅の向きや窓の大きさ、生活様式などにも左右されるものです。
屋根の遮熱性だけに劇的な省エネ効果を期待するのは禁物です。
遮熱塗料を屋根に塗ると、夏の室温が低くなるだけでなく、屋根自体の温度上昇が抑えられます。
激しい温度変化による収縮は、素材の劣化を促進します。
したがって、遮熱塗料で温度変化を減らせば、屋根材や防水シート、下地材などの劣化を防げるでしょう。
遮熱成分自体は、塗料の耐久性には影響しません。
しかし、遮熱塗料には、遮熱性以外に耐候性や防汚性などの機能も加えられた製品が多いです。
遮熱塗料を選ぶときは、遮熱性だけでなく、耐久性も考慮に入れることをおすすめします。
遮熱塗料には以下の3つのデメリットもあります。
詳しく見ていきましょう。
一般塗料も遮熱塗料も、主成分の合成樹脂のグレードにより、価格に幅があります。
遮熱塗料は、同じ合成樹脂の一般塗料より2~5割ほど値段が高いでしょう。
遮熱性で得られるメリットと価格差を考えて、慎重に検討しましょう。
遮熱塗料は、汚れが付着すると遮熱性能を存分に発揮できません。
そのため、各メーカーは防汚性のある塗料を開発しています。
防汚性の有無は、メーカーのカタログで確認できます。
遮熱塗料は、一般塗料よりも塗装技術を必要とします。
メーカーによっては認定施工店を公開しているところもあります。
遮熱塗料の施工実績の有無を確認し、経験豊富な業者に依頼しましょう。
遮熱塗料の選び方には以下の2つがあります。
詳しく見ていきましょう。
遮熱効果は、白やシルバーなどが高く、ダークグレーや黒など濃い色ほど低くなります。
ただし、明るい色の屋根だと、反射光がまぶしくて近隣の迷惑になったり、汚れが目立ちやすかったりするデメリットもあります。
また、明るい色は遮熱塗料でなくても、もともと遮熱性が高い傾向にあります。
一方、濃色は一般塗料と遮熱塗料で遮熱性能の差が大きく出ます。
そのため、遮熱塗料を選ぶメリットが高いのは濃い色だという考え方もできるでしょう。
近隣環境やデザインの好み、汚れやすさなどを総合的に判断して色を決めると良いでしょう。
代表的な遮熱塗料の特徴を表でまとめました。
サーモアイ、ミラクール、クールタイトは、シリーズ内で主成分の種類が複数用意されています。
製品名 | メーカー | 色バリエーション | 主成分 |
◎ | アクリル ウレタン シリコン フッ素 | ||
〇 | アクリルウレタン シリコン フッ素 | ||
◎ | アクリルシリコン ウレタン フッ素 | ||
〇調色対応NG | アクリルシリコン | ||
日新産業 | △ 淡色中心 | アクリルシリコン 断熱性能もあり |
上に挙げた製品以外でも、JIS認証や環境庁のETV事業の実証を得ているかが、塗料選びの目安になります。
JIS規格では、「JIS K 5675 屋根用高日射反射率塗料」を取得していれば、遮熱性能が認証されています。
塗料を決める時の参考にしてみてください。
遮熱塗料を適切に施工すれば、省エネ効果や住宅寿命の延長が期待できます。
屋根材や家の立地などによって、適する遮熱塗料の種類は変わってきます。
信頼できる業者に相談して製品や色を選び、省エネ効果をアップさせましょう。
「屋根の色の決めかたとオススメを紹介!遮熱塗料で避けたい色とは」では遮熱も考慮した色の決め方を解説しているので確認してみてください。
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